つれづれvol.5 ~うまくゆかなさを楽しむ~

先日参加した、地域の夏祭りでのおはなし。


この日は、数年ぶりに開催される夏祭りに家族で参加予定でしたが、上の娘が習い事で仲良くしているお友達と一緒に回りたいとのことで、待ち合わせの場所まで一緒に行くことにしました。


そのお友達とは違う学校に通っているため、習い事の帰りに約束してきた内容は三つ。


お互い親同士が知り合いなわけでもなく、お互いが連絡を取り合うツールを持ち合わせているわけでもありませんが、これまでは口約束だけで休日に待ち合わせをして一緒に遊んでいました。



さて、どうなったか。



結論から言うと、この二人はこの日会うことができませんでした。

待ち合わせ場所は、花火大会の会場で使用禁止。

まだまだ日差しが強い夏の夕方。

お祭り会場で、たくさんの人たちの中からお友達を探し続けるも叶わず。


これから夏祭りに出かける人とすれ違いながら、汗だくでとぼとぼと家に向かったのでした。



そんな姿を見ていたわたしは、


「あぁ、いいなぁ。」


と思いました。



いつもはうまく行く待ち合わせが、うまく行かなかった。

いつもと同じようにやっても、できないこともある。


ここにスマホがあったら、こんな“うまくゆかなさ”感じられなかっただろうな。



「どうしたら○○ちゃんと会えたかねぇ。」

娘はいろいろと思うことがあるようでした。




暮らしていると、うまくゆかないことに本当にたくさん出会います。


こどもだけでなく、もちろん大人もです。


この「うまくゆかなさ」を存分に味わえたらいいなと思います。


速く上手にできることがよしとされる時代なのかもしれません。


だけどそれだけを求めていたら、うまくゆかなさにぶつかった時に「うまく行かなかったからやめる」「はじめからなかったことにする」「うまく行かなかった自分はダメだ」と結論づけ、“その先”を知ることができません。



「マジで最悪」で終わらず、「どうしたらうまくゆくんだろう!」とその先を覗くことを楽しめたら、たぶん失敗ってないんじゃないかな。



さて、二人が次に会ったとき一体どんなはなしになるのだろう、とその先がちょっと気になる母なのです。







学びと遊びの小さなフリースクール

様々な理由により学校に通っていない、小学校1〜6年生のためのまなびとあそびの居場所です。

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