たくさんつまずいてたくさん転べる場所でありたい~先日の夏祭りに寄せて~

教室はまちがうところだ
みんなどしどし手を上げて
まちがった意見を 言おうじゃないか
まちがった答えを 言おうじゃないか
まちがうことをおそれちゃいけない
まちがったものをワラっちゃいけない
まちがった意見を まちがった答えを
ああじゃあないか こうじゃあないかと
みんなで出しあい 言い合うなかで
ほんとのものを見つけていくのだ
そうしてみんなで伸びていくのだ



これは、蒔田晋時さんの「教室はまちがうところだ」という詩の一部です。


わたしはこの詩が好きで、教員をしていた時から、こどもたちにはたくさんうまくいかないことに出会ってほしい、安心してまちがってほしいと願っていました。

わたしが今いるこの場所は「教室」ではないけれど、こどもたちに対するこの気持ちは今でも変わらず、この先もきっと変わらないだろうと思うのです。




先日おこなった夏祭り。

この夏祭りが開かれるまでに、生徒さんたちはいろいろなうまくゆかなさに出会いました。


予算内に買えるように電卓で合計金額を計算していたのに、気づいたら電卓の表示が0。


お店に着いたはいいけれど、目当ての商品が見つからない。


景品のお菓子、向こうのお店の方が安かった…


膨らませてやっと縛ろうとなった時に、一気に萎んでしまい中の水があふれ出すヨーヨー。


皮をむいたはいいけれど、なかなか串が通らないじゃがいも。



一筋縄ではいかない姿を見るたびに、こっそり「いいぞ、いいぞ」なんて思う意地悪なわたしを横目に、ああしようこうしようという発見をしていく生徒さんたち。



水があふれ出したヨーヨーは、何度も何度も繰り返すうちにコツをつかんでこぼさず膨らませられるようになり、串が通らないじゃがいもは、串を下に向かって突き刺すとうまく行くことを見つけました。そして、長いこと鉛筆を持たなかった生徒さんは、ここへ通うようになって字の学習を始め、この日は進んで射的の的に点数を書き入れていました。


これからも、安心してたくさんつまずいて転んで、うまくゆかない方法をたくさん学べる場所でありたいと心から思う一日でした。




おまえへんだと言われたって
あんたちがうと言われたって
そう思うだからしょうがない
だれかがかりにもワラったら
まちがうことがなぜわるい
まちがってることわかればよ
人が言おうが言うまいが
おらあ自分であらためる
わからなけりゃあそのかわり
誰が言おうとこずこうと
おらあ根性曲げねえだ


そんな教室作ろうやあ




学びと遊びの小さなフリースクール

様々な理由により学校に通っていない、小学校1〜6年生のためのまなびとあそびの居場所です。

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